気ままに英語あそび

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The hotel looks over Belfast Bay. ってどんな意味?~look overその1~【句動詞表現#42】

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どうも、ねこらいたーです(= ̄ω ̄=)

 

テーマはlook over。これもいつものように比喩的な意味を持つのですが、今回は次回扱う意味用法の準備のようなものなので、簡単です。

 

では、はじめます。

 

 

 

初めての方へ

当ブログでは、いわゆる前置詞と空間を表す副詞をまとめて方位詞と呼んでいます。詳しくは【句動詞表現#1】を参照ください。

 

eigogakushu.hatenablog.jp

 

また、このブログでは、句動詞を紹介するときに、その目的語の位置を次のようにパターン化してご紹介しています。

 

①:割り込み型

動詞と方位詞を必ず離してその間に目的語を割り込ませるパターン。目的語と方位詞の位置を入れ替えることはできません

 

例)get my meaning across 「言いたいことを理解させる」

 

②:後置型

必ず方位詞の直後に目的語を置くパターン

 

例1)get up a ladder 「ハシゴを登る」

例2)get up to London「ロンドンに行く」

 

③:後置型

方位詞の直後に目的語を置くのが普通なパターン。パターン②ほど目的語の位置は絶対的ではないので「”後置型」としてあります。

 

例)put on weight 「体重が増える」

 

④:入れ替え可能型

文字通り方向詞と目的語を入れ替えできるパターン

 

例)put the coat on(またはon the coat) 「上着を着る」

 

⑤:不要型

いわゆる「自動詞+副詞」のパターンこのパターンでは、意味を成立させるのに的語を必要としません

 

例)break up「(関係・友情などが)終わる」

 

【句動詞表現#2】では、さらに細かく考察しています。より詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

 

eigogakushu.hatenablog.jp

 

 

lookとoverのコアイメージって?

lookのコアイメージ

lookのコアイメージ

lookのコアイメージ

「意識して視線を向ける」がlookのコアイメージです。ポイントは「意識して」という点。「何かが視界に入る」というのがコアイメージのseeと対比すると分かり易いです(下図参照)。 

seeのコアイメージ

seeのコアイメージ

seeは視界に入ってくるものを全体的に何となく見ている感じなので視野はかなり広いですが、lookの場合には特定の人や物あるいは方向を意識するためseeと比べるとその視野は狭くなっています

 

overのコアイメージ

over コアイメージ

overのコアイメージ

overのコアイメージは「弧を描くように越える」です(上図の赤い矢印がその動きを表します)。このコアイメージは例えば、jump over the fence[river](「フェンス[川]を飛び越える」)のoverが該当します。

 

「何かを越える」ということは、ある一定の基準を超えているということでもありますよね。例えば容量という基準を超えていれば、それは「こぼれて、あふれて」(例えば、spill over)というイメージになります。

 

さらに、上図中の赤い矢印の動きがちょうど弧の頂点に来ているときに時間がピタッと止まった様子を思い浮かべてみてください。その時の様子を、矢印の動きの真下にある川の視点から見上げるように見ると、あたかも川が覆われているように感じませんか?ここから「覆うように、一面に」(例えば、all over the world)というイメージが派生しました。

 

その一方、その覆われる対象が「時間・期間」になると、「ある期間を覆って」つまり「ある期間の間ずっと」「ある期間に渡って」「最後まで」(例えば、over the weekend)などの比喩的意味も派生してきます。

 

この場合の「最後まで」というのは"時間的に考えて最後まで"ということですが、”行為や動作の観点から考えて最後まで”なら、それは「始めから最後まで通しで」何かをやる(例えば、read a book over)ということにもなります。ここからさらに「終わって」(例えば、It's over.)というイメージが出てくるのはごく自然ですよね。

 

そして、何かを最後まで通しでやるのを繰り返せば、それは「何度も」(例えば、over and over again)というイメージになります。

 

 

1.Daniel looked over his shoulder at the man. 

意味:ダニエルは肩越しにその男を見た

目的語パターン:後置型 

 

語彙解説

このlook overは「・・・越しに見る」の意。

 

見る対象を示さずに言うことも可能で、その場合は、

 

Daniel looked over his shoulder.

「ダニエルは肩越しに見た」

 

のようになります。

 

なお、今回の例文にある「肩越しに見る」というのは、首だけを後方に向け振り返るようにして見る動作を指します。

 

意味の捉え方・覚え方

これはlookの意味とoverの意味を足し算しただけです。つまり、

 

「見る」+「・・・を越えて」

=「・・・を越えて見る」

=「・・・越しに見る」

 

ということですね。

 

ちなみに、overの意味上の主語=文の主語となっている点も注目です(この考え方については【句動詞表現#40】でご紹介しました)。

 

eigogakushu.hatenablog.jp

 

ただし、この場合overするのは文の主語である人物の「身体」ではなく「意識」であると捉えておくべきでしょう。というのは、意識が対象に向かった結果としてそこに視線がいくと考えられるからです。つまり、「精神的移動」ですね。これは、文の意味からして物理的な移動が読み取れないことからも明らかです。

 

以前、まとめて攻略!take to...その2~「take to the bottle」タイプ編~において、take to the bottle(「酒に溺れる」)の元の形はtake oneself to the bottleだという説明をしました。そしてその際、oneselfが自分の身体ではなく意識または精神を表していると考えると分かりやすいという話をしたのですが、今回の考え方もこれと近いところがありますね。

 

 

2.I looked over the hall filled with around 100 people.

意味:私は、ぎっしり100人ほどいる会場を見渡した

目的語パターン:後置型

 

語彙解説

このlook overは「・・・を見渡す」の意。また、この場合のoverは、コアイメージの箇所で出てきた「覆うように、一面に」の意味です。

 

意味の捉え方・覚え方

これも見出し例文1.同様に、lookとoverの意味を足し算しただけです。つまり、

 

「見る」+「・・・を覆うように」

=「・・・を覆うように見る」

=「・・・を全体的に見る」

=「・・・を見渡す」

 

ということ。

 

この場合も、overの意味上の主語は文の主語になっていますね。

 

他の用例

この意味用法には自動詞用法もあります。ただし、これは上記の見出し例文にあるoverの目的語以下が省かれたものと考えたほうが理解しやすいでしょう。

 

例)I looked over.

「私は見渡した」 

 

また、主語が建物になると「(建物などが)・・・を見渡せる場所にある」(または「(建物など)が・・・に面する」) という意味になります。そしてこれが今回のタイトルの意味。

 

例)The hotel looks over Belfast Bay. 

「そのホテルからはベルファスト湾を一望できます」

 

 これは「(建物など)が・・・を見渡す」という文字通りの意味から派生したと考えれば難しくありません。

 

 

編集後記

今回はいかがだったでしょうか。

 

冒頭でも言いましたが、ほぼ文字通りの意味なので簡単だったと思います。本番は次回からですが、そこでご紹介する意味用法も元は、今回見た意味用法から派生したと考えることができるので、その意味では重要ともいえますね^^

 

「なぜ毎回、文字通りの意味用法から説明するの? 早く比喩表現を説明してよ」と思われる方もいるかもしれませんが、上記のことがその理由です。この辺りは(それなりに)きちんと考えているつもりです、はい。

 

では、今日はこの辺で。次回もよければご覧ください。

 

 

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