Please give in your essays now. ってどういう意味?【句動詞表現#24】
どーも、ねこらいたーです(= ̄ω ̄=)
今回は、以前扱ったgive inについて今度は意味用法を見ていきます。
この句動詞は意味自体は非常に少ないので、すぐに使える表現です。
では始めましょう。
- 初めての方へ
- giveとinのコアイメージは?
- give inの正体とは?
- 1.I gave in to temptation and got an apple pie.
- 2.We will never give in to terrorist demands.
- 3.Please give in your essays now.
初めての方へ
当ブログでは、いわゆる前置詞と空間を表す副詞をまとめて方位詞と呼んでいます。
また、このブログでは、句動詞を紹介するときに、その目的語の位置を次のようにパターン化してご紹介しています。
①:割り込み型
動詞と方位詞を必ず離してその間に目的語を割り込ませるパターン。目的語と方位詞の位置を入れ替えることはできません。
例)get John up 「ジョンを起こす」「ジョンを立たせる」
②:後置型
必ず方位詞の直後に目的語を置くパターン
例1)get up a ladder 「ハシゴを登る」
例2)get up to London「ロンドンに行く」
③:準後置型
方位詞の直後に目的語を置くのが普通なパターン。パターン②ほど目的語の位置は絶対的ではないので「”準”後置型」としてあります。
例)put on weight 「体重が増える」
④:入れ替え可能型
文字通り方向詞と目的語を入れ替えできるパターン
例)put the coat on(またはon the coat) 「上着を着る」
⑤:不要型
いわゆる「自動詞+副詞」のパターン。このパターンでは、意味を成立させるのに目的語を必要としません。
例)break up「(関係・友情などが)終わる」
【句動詞表現#2】では、ムダに細かく考察しています。より詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
giveとinのコアイメージは?
giveのコアイメージ
giveのコアイメージは「自分のテリトリーから何かを出す」です。このテリトリーというのは上図でいえば青の部分のことですが、これは【決まり文句#3】のhaveのコアイメージで出てきた青の部分と同じと考えてOKです。
というのは、give(「与える」)というのは、元々have(「所有」)していたものの中から何かを手に取って自分のテリトリー外に出すということにほかならないからです。
inのコアイメージ
inのコアイメージは「ある空間の中に位置している」です。元々は上図のように物理的な入れ物の中に位置するという意味ですが、そこから拡大解釈されて「ある状態の中に位置している」つまり「ある状態になっている」という意味も持つようになりました(以下の例を参照)。
in the box(物理的空間)
in 1998(時間的空間)
in silence(状況的空間)
give inの正体とは?
この点に関しては【句動詞表現#5】にて詳しく扱っていますので、今回はその内容を簡単にご紹介するに留めたいと思います。
まず前提として、日常会話で用いられる表現の中でよく使われる表現は、わざわざ全部言わなくても相手に通じるために部分的に省略されていき、最後にはその省略部分は言わないのが普通になるはずだという推測し、それと同様なことがこのgive inにもおこったのではないかという仮定に立ちました。
次にgive inは前置詞toとともに用いられることが多いのでgive in to~という形を出発点に設定しました。この形を見ると、方位詞が2つ連続しているところが奇妙ですよね。
なので、このinが何か分かれば謎は解けると考えて類似表現を探してみると、最終的にgive something in charge to somebody(「何かを人に預ける」)がどうやら一番のおおもとではないかと判明します。
というのは、以下のような理由からです。
まず、このgive inは元々は再帰動詞だったのではないかと考えました。つまり、give oneself in charge to somebodyという形(再帰動詞については【句動詞表現#23】の用例2.でもお見せしましたね)。
すると、その意味は
「自分自身を他人に預ける」⇒「自分の身柄を他人に預ける」
となることまでは明白です。
そして、自分の身柄を他人に預けるということは、他人の支配下に入るということであり、つまり他人の命令に従うということにもなります。これは「他人に屈する」という状態そのものですよね。
あとはカンタンです。give oneself in charge to somebodyからoneselfとchargeを削除すればgive in to somebody(「~に屈する」)の出来上がりとなります。
概要は以上のようになりますが、より詳細を知りたいという方は以下の記事をご覧ください。
1.I gave in to temptation and got an apple pie.
意味:私は誘惑に負けてアップルパイを買った
目的語パターン:不要型
このgive inは「屈する、降参する」の意。誰または何に屈したのかを表すために「to+名詞」が直後にくっ付くことも多いです。
コアイメージとの繋がりについては先ほど説明しました通り、”give oneself in charge to~”に由来します。
2.We will never give in to terrorist demands.
意味:我々がテロリストの要求に応じることは決してない
目的語パターン:不要型
このgive inは「(不本意な要求など)に応じる」の意。これもまた「to+名詞」を直後に置くことが多いです。
この意味は例文1.の意味用法の一部なので例文1.に含めてもよかったのですが、良く使われるパターンでもあるので、一応分けてみました。
3.Please give in your essays now.
意味:レポートは今提出してください
目的語パターン:入れ替え可能型
これが記事タイトル。このgive~inは「~を提出する、手渡す」の意。上の2つの意味用法と異なり、これは他動詞用法であることに注意。
入れ替え可能型なので、
Please give your essays in now.
とも言えます。また、提出先を「to+名詞」で表すことも可能です。なお、以下の例文中のmeとは担当教員を想定しています。
Please give your essays in to me now.
コアイメージとの繋がりは、上記の見出し例文2つとほぼ同じで”give something in charge to~”(「何かを人に預ける」)に由来すると考えていいでしょう。というのは、何かを他人に提出することはその他人に預けることに等しいからです。
さて、いかがだったでしょうか。
ねこらいたーは最近、ハーゲンダッツの和みあずきのおいしさにgive inしています(笑)。連敗中ですね、えぇ。
では、また。
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