気ままに英語あそび

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I came across Bob at the library yesterday. ってどんな意味?~come across その1~【句動詞表現#36】

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 どうも、ねこらいたーです (= ̄ω ̄=) 

 

今回のテーマはcome across。

 

記事タイトルの意味がピンとこない方、漫画などにおいて曲がり角で起きることを想像してみてください。

 

では、始めていきますね。

 

 

 

初めての方へ

当ブログでは、いわゆる前置詞と空間を表す副詞をまとめて方位詞と呼んでいます。

 

また、このブログでは、句動詞を紹介するときに、その目的語の位置を次のようにパターン化してご紹介しています。

 

①:割り込み型

動詞と方位詞を必ず離してその間に目的語を割り込ませるパターン。目的語と方位詞の位置を入れ替えることはできません

 

例)get John up 「ジョンを起こす」「ジョンを立たせる」

 

②:後置型

必ず方位詞の直後に目的語を置くパターン

 

例1)get up a ladder 「ハシゴを登る」

例2)get up to London「ロンドンに行く」

 

③:後置型

方位詞の直後に目的語を置くのが普通なパターン。パターン②ほど目的語の位置は絶対的ではないので「”後置型」としてあります。

 

例)put on weight 「体重が増える」

 

④:入れ替え可能型

文字通り方向詞と目的語を入れ替えできるパターン

 

例)put the coat on(またはon the coat) 「上着を着る」

 

⑤:不要型

いわゆる「自動詞+副詞」のパターンこのパターンでは、意味を成立させるのに的語を必要としません

 

例)break up「(関係・友情などが)終わる」

 

【句動詞表現#2】では、ムダに細かく考察しています。より詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

 

eigogakushu.hatenablog.jp

 

 

comeとacrossのコアイメージって?

comeのコアイメージ

comeのコアイメージは「意識の中心に近づく」です。これは、 goのコアイメージが「話し手または聞き手のいる場所から離れてどこかへ行く」と比較しながら覚えると理解しやすいと思います。

come コアイメージ

comeのコアイメージ

考えてみると当然なことなのですが、誰かと話すとき話し手の意識は聞き手にあるわけです。 したがって、comeのコアイメージである「意識の中心に近づく」を前提とすれば、聞き手のところに行く場合には上図のようにI'm coming.となります。

 

一方で、これをI'm going.と言ってしまうと、"Where are you going?"あるいは"Are you going home?"などと聞き手に言われてしまうでしょう。というのは、goが指し示すのは、話し手が聞き手のいる場所以外の所へ行くということだからです。言い換えれば、「そろそろ行かないと」と言いたいときは"I must be going."のようにgoを用いるのが正解ということになります(下図参照)。

go コアイメージ

goのコアイメージ

 

acrossのコアイメージ

一方、acrossのコアイメージは「横切る」です。

across コアイメージ

acrossのコアイメージ

 横切るといっても、上を通過するように横切る或いは乗り越えるようにして横切るというイメージがあるover(下図参照)とは異なり、acrossの場合は直線的に横切るなので、区別しておきましょう。

over コアイメージ

overのコアイメージ

 

 

1.They came across the hall to me.

意味:彼らは広間を横切り私のところにやってきた

目的語パターン:後置型

 

語彙解説

このcome across~は「~を横切って[渡って](・・・まで)くる」の意。また、 例文のように、to...を用いて「どこまでやってくるのか」を示すことができます。

 

意味の捉え方・覚え方

この文字通りの意味用法が句動詞come acrossの基本となります。意味の捉え方としては、第1文型に修飾語Mが付いたSVMと見なすのがいいでしょう。 

 

以前扱ったものによく似たものがありました。それは、【句動詞表現#10】で扱ったget something across ~ to...と【句動詞表現#15】のput ...across~です。これらは意味的に考えて、come acrossの他動詞バージョンと言っていいでしょう。

 

例えば、次ようにように対応させて考えておくと便利です(青と緑は同一の人・物を指していることを表します)。

 

(A)運搬する人間を主語にした場合

We got the baggage across the river to John.

「私たちは、その荷物を川向うにいるジョンのところまで運んだ」

 

(B)運搬物を主語にした場合
The baggage came across the river to me.

「その荷物は川を渡って私のところに来た」

 

他の用例

across以下が省かれている例もあります。

 

例)He came across and sat down beside me.

「彼はこちらにやってきて、私の隣に座った」

 

 

2.I came across Bob at the library yesterday. 

意味:昨日、図書館で偶然ボブに会ったよ

目的語パターン:後置型 

 

語彙解説

このcome acrossは「偶然(人・物)に出くわす、見つける」の意。 

 

意味の捉え方・覚え方  

まず確認しておきたい点が1つ。見出し例文1.では「意図的にどこかの場所を横切る」といういうことでしたが、どこかを横切る・通過するのが常に意図的とは限りません。気分やアクシデントで横切る・通過する場所が変わる可能性も当然ありますよね。それがこの見出し例文2.のケースです。

 

では、なぜこのcome acrossが「出くわす、見つける」という意味を持つのでしょうか?パッと思いつくイメージは次のようなものです。

come across イメージ

come acrossのイメージ

アニメや漫画ではよくあるお決まりの展開に、主人公(図のAとしましょう)が曲がり角でヒロイン(図のBとしましょう)とぶつかってそこから物語が始まる、というものがあります。記事の冒頭で言ったのはこのことでした。

 

上の図では、Aの進行方向がBの進行方向と交差しているので正しくacrossの状態といえます。つまり、”A” came across "B."ですね。このイメージは「偶然性」と「出くわす」という2要素をよく表しているので、これでcome acrossを覚えてしまってもいいかもしれません。

 

ただし、この覚え方には1つ欠陥があります。それは、このcome acrossが物に対しても用いられるという点です。物は自分で動かないものの方が多いですから、ある人の進行方向が物の進行方向と交差しているというイメージでは少し無理がありますよね。

 

「あくまでイメージなんだから別に正確でなくてもいいだろ」と言われればそれまでですが、ここではもう少し正確なイメージをご紹介しようかと思います。

 

私が提案したいのは次のように例文1.のような構造が省略されていると考える方法です。

 

come across a place (unexpectedly) to somebody or something

 

つまり、「ある場所を横切った結果、偶然、誰かまたは何かに到達する」というのがこの意味用法の根底にあるという考え方です。この形は例文1.で出てきた構造と全く同じになっています。

 

一般的に言って、句動詞の比喩的な意味は文字通りの意味から派生したものです。今回のものも同様にして派生した意味であると考えれば、上の赤字の部分はそれほど不自然ではないでしょう。

 

そして、その赤字の部分が消失した結果「誰かまたは何かに偶然出くわす」となったと考えれば、目的語に人も物も置くことができる点が一応説明することが可能です。

 

ところで、なぜ場所を表す語が消失したのかという点ですが、場所に関する情報は英語では文末に置くことが普通なのでワザワザ文の途中に書いておく必要はないからかもしれませんね。

 

実は、次のような文から赤字の部分が消失したと考えることもできそうですが、上の考え方の方が単純ですし、長くなりそうなので省略します。

 

<考え方2.>

come across a place (unexpectedly) to find[see] somebody or something

 

<考え方3.>

come across a place where there is somebody or something

 

他の用例 

目的語が物である場合は次のようになります。

 

例)I came across a picture of my parents. 

「偶然、うちの両親の写真を見つけた」

 

 

 

 

 

 

さて、いかがだったでしょうか。

 

たった二つしか扱えてませんが、今回はここまでです。

 

次回も良ければご覧ください。

 

 

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