気ままに英語あそび

「なぜこういう英語表現になるの?」納得するまで気ままに考えたい! 効率重視の時代に逆行する英語学習ブログ

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They just looked on in silence as Tom was taken away by the police. ってどんな意味?【句動詞表現#19】

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どうも、ねこらいたーです(= ̄ω ̄=) 

 

今回はlook onについて。

 

意味は分かりやすいですが、細かいことを考えると、なかなか難しい表現です(なので、今回の記事は途中の説明で非常に細かくなってしまい、全体としてかなりの長文になっています・・・汗)。

 

では、始めましょう。 

 

 

初めての方へ

当ブログでは、いわゆる前置詞と空間を表す副詞をまとめて方位詞と呼んでいます。詳しくは以下の記事を参照ください。

 

eigogakushu.hatenablog.jp

 

また、このブログでは、句動詞を紹介するときに、その目的語の位置を次のようにパターン化してご紹介しています。

 

①:割り込み型

動詞と方位詞を必ず離してその間に目的語を割り込ませるパターン。目的語と方位詞の位置を入れ替えることはできません

 

例)get my meaning across 「言いたいことを理解させる」

 

②:後置型

必ず方位詞の直後に目的語を置くパターン

 

例1)get up a ladder 「ハシゴを登る」

例2)get up to London「ロンドンに行く」

 

③:後置型

方位詞の直後に目的語を置くのが普通なパターン。パターン②ほど目的語の位置は絶対的ではないので「”後置型」としてあります。

 

例)put on weight 「体重が増える」

 

④:入れ替え可能型

文字通り方向詞と目的語を入れ替えできるパターン

 

例)put the coat on(またはon the coat) 「上着を着る」

 

⑤:不要型

いわゆる「自動詞+副詞」のパターンこのパターンでは、意味を成立させるのに的語を必要としません

 

例)break up「(関係・友情などが)終わる」

 

【句動詞表現#2】では、さらに細かく考察しています。より詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

 

eigogakushu.hatenablog.jp

 

 

 

lookとonのコアイメージは?

lookのコアイメージ

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lookのコアイメージ

 

「意識して視線を向ける」がコアイメージです。ポイントは「意識して」という点。「何かが視界に入る」というのがコアイメージのseeと対比すると分かり易いです(下図参照)。 

f:id:a5ganbaruzoi:20181115142433p:plain ↑seeのコアイメージ

 

seeは視界に入ってくるものを全体的に何となく見ている感じなので視野はかなり広いですが、lookの場合には特定の人や物あるいは方向を意識するためseeと比べるとその視野は狭くなっています

 

onのコアイメージ

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 onのコアイメージは「何かに接触・接近している」です。上に乗っているというイメージが強いonですが、実際には接触していれば上でも側面でも下側でもonで表せます

 

look onのコアイメージ 

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上記のlookとonのコアイメージを合わせたものがこちらです。このようにlook onのコアイメージは「何かに接近した状態で見る」となります。この表現では、前回の【句動詞表現#18】のコアイメージでご紹介したlook atなどとは異なり、視野が広いか狭いかはあまり意識されません

 

 

1.The house looks on the sea.

意味:その家は海に面している

目的語パターン:後置型

 

このlook onは「(物や場所が)~に面している」の意。この意味では状態を表すので、進行形は不可です。

 

意味に関しては、前回の【句動詞表現#18】でご紹介したlook toが「(物や場所)が~の方角に向いている」の意味であったことを思い出してもらえれば分かりやすいと思います。

 

両者の違いは、見出しの例文のように「何かが目の前にある」場合にはlook toとはならずlook onとなる程度です。こうなるのは、何かが目の前にあれば「向いているというよりも接している」という感覚があるからでしょう。

 

しかし、これはあくまで基本イメージで、実際には両者を組み合わせたlook on to~という言い方もあり、この組み合わせバージョンでは「~に面している」「~の方角に向いている」のどちらの意味でも使われているようです。

 

例)The hotel looks on to the east.

「そのホテルは東向きだ」

 

例)The hotel looks on to the sea.

「そのホテルは海に面している」

 

 

2.They just looked on in silence as Tom was taken away by the police

意味:彼らは、トムが警察に連行されていくのを黙って見ているだけだった

目的語パターン:不要型

 

これが記事のタイトル。このlook onは「傍観する;見物する」の意で、見出しの例文の"as S V"のように「~が・・・するとき」の意味の接続詞(whenやwhileなど)を伴うことが多いです。また、onの直後に修飾語が入ることもよくあります(見出し例文のin silenceがこれにあたります)。

 

このように「見る」を意味する動詞のあとで時を表す接続詞を用いるパターンは、自動詞用法のwatchでも見られます(以下の例のwhileに注目)。

 

The students watched while the experiment was performed.

実験の間学生たちはじっと見守っていた

 

(出典:『ジーニアス英和大辞典』)

 

さて、意味に関してですが、「何かに接近した状態で見る」というlook onのコアイメージから、「傍観する;見物する」の意味が派生したという点は分かりやすいですね。

 

 

 

(※注意※ 良く出るのは上記の見出し例文の形です。以下はかなり細かい用法を検討しているので、他の意味用法を知りたい方は飛ばしてください)

 

 

 

この意味用法の気になる点はむしろ、次の2点です。

 

①:look on at~という形でも用いられる

②:方位詞onは前置詞としてはほぼ使われない

 

気になる点①:look on at~という形でも用いられる

まず、①に関して。この形はlook atにonが挿入されたものとして考えると分かりやすいです。注意点としては、seeやlook atがSVOCのパターンをとるのと同様にlook on atもSVOCのパターンをとることがあります

 

例)I was looking at a cat run.

「私は猫が走るのを見ていた」※runは原形不定

例)I was looking at a cat running.

「私は猫が走っているのを見ていた」

例)She is only looking on at them smiling happily.

「彼女は彼らが嬉しそうに笑っているのをただただ眺めている」

 

また、実例はやや少ないようですがlook on at+人or物+while[when,as]もあります。seeがこの形をとれるので、おそらくseeからの類推用法なのでしょう。

 

I saw him as he was coming out of the house.

彼が家から出てくるのが見えた

 

(出典:『ジーニアス英和大辞典』)

 

このジーニアスの例文では、まず最初に彼が見えたことを言い、そのあとにas節を用いて彼の様子を記述しています。次が「look on at+人+while S V」の例。

 

Hopper posted a photo of himself, Laura, Truly and 2-year-old son Freddie Douglas sharing a sweet family moment. The picture shows Laura holding Truly as she and Hopper look on at Freddie while he plays a game.

 

 (出典:Look: Tom Hopper introduces newborn daughter Truly Rose - UPI.com)

※顔写真がある方が分かりやすいので、同じリンクを以下に貼っておきます

www.upi.com

 

これは、出典元の記事タイトルからも分かるように、ドラマGame of Thronesに出演しているTom Hopperに関する内容です。

 

問題の部分は2文目の

 

she and Hopper look on at Freddie while he plays a game

 

の箇所。sheとはHopperの奥さんであるLaura Hopperのことで、Freddieは彼らの息子のことです。内容としては、Hopperと奥さんのLauraが、ゲームをして遊んでいる息子Freddieを眺めているといった感じになります。

 

さて、「傍観する」の意のlook onの他のパターンとしては、onの後に目的語の名詞のみがくることもあります。その場合には人や物ではなく出来事が目的語になります

 

 

Children look on at the demonstration

 

(出典:Children look on at the demonstration - ABC News (Australian Broadcasting Corporation))

 

このニュース記事の場合には、パフォーマンスを子供たちが見物しているという意味ですね。

 

気になる点②:方位詞onは前置詞としてはほぼ使われない

現代英語に限っていえば、句動詞look onのonが前置詞用法になるのは、上記の例文1.や後述する例文4.と5.のような「~に面する」または「考える、見なす」という意味用法のみと考えてとりあえずOKだと思います。

 

「ほぼ」使われないと言ったのは、『プログレッシブ英和中辞典』に次のような記述があったのと、Google booksの検索で実例があったからです。しかし、マイナーな使われ方には違いないでしょう。

 

[look on[upon]...]......(中略)......(6)・・・を見物する[傍観する]

 

(出典:『プログレッシブ英和中辞典 第4版』)

 

 

And the great hearts of golden-haired Leto and Zeus wise in counsel

Swell with joy as they look on their son playing among the immortals.

 

(出典:Thelma Sargent (1973), The Homeric Hymns: A Verse Translation )

 ※文中の動詞Swellが大文字になっているのはcounselで改行されているため。英語の詩では、行の最初は通例、大文字になります

※これは、女神レートーと主神ゼウスが息子(おそらくアポロンのこと)が神々と遊ぶのを見物して楽しんでいるという内容

 

この詩は『ホメーロス風讃歌』の翻訳なので、現代英語では用いられることの稀な表現も使われている可能性があるという点に留意した上で見てみますと、

 

as they look on their son playing among the immortals

 

という部分が問題の部分です。

 

これは完全にlook on O Cというパターンで、OとCの間には主語述語関係があることが分かります。

 

このパターンがなぜ少ないのか考えてみると、おそらくこの「on」が関係しているのではないかとねこらいたーは推測しています。

 

さきほど、気になる点①でlook on at~という形が出てきましたが、このlook on atというのは本来は

 

look on the scene at~ ※on the scene「その場で」

 

のような形だったのではないでしょうか?

 

もしこの推測が正しければ、look onの直後に目的語を置くことが少ないのはもともとのonの意味が場所を示すonであったために、見る対象をその場所を表すonの直後に置くのは感覚的にシックリこないからということが言えそうです。

 

また、look onの意味に関しても、テレビやPCで見るのではなく、現場で何かを見るので「~を傍観する」という意味になると考えれば納得がいきます。

 

 

ということで、以上をまとめますと、look onが「傍観する;見物する」という意味で用いられるときは「look on as[while, when] S V...」という形かlook onのみで用いるのが最も一般的で、たまに「look on at+出来事を表す名詞」あるいは「look on at+人・物+while[as,when] S V」というパターンがあり、極まれに「look on+名詞+-ing」という形で用いられるということになります。

 

因みに、以下の形は句動詞look onに似ていますが、別の表現です。

 

例)He looks better on social media.

「彼はSNSで見る方がイケてるね」

※look C「~のように見える」という表現に場所を示すon+名詞がくっついたもの

 

例)He only looks on the surface of things.

「彼は物事の表面しか見ていない」

※look atの変形バージョン。atでなくonなのは、その後にあるsurfaceとの相性の関係

 

 

3.Will you look on with me?

意味:一緒に見る?

目的語パターン:不要型

 

このlook onは「(人と)一緒に本などを見る」の意で、アメリカ英語 「with+人」を伴うことが多いです。

 

look onのコアイメージは「何かに接近した状態で見る」ということでしたが、この意味用法では、その接近する対象が本などの書物に限られたケースです。

 

 

4.Almost all of us look on him as our leader.

意味:我々の殆どは、彼をリーダーと考えている 

目的語パターン:後置型

 

このlook on~as...は「~を・・・と見なす、考える」の意。これは学校英語でも頻出の表現だったのでご存知の方も多いと思います。

 

特徴は、onの直後の名詞とas以下がイコールで結ぶことが可能な点です。つまり意味的にはSVOCの第5文型ですね。

 

「何かに接近した状態で見る」というlook onのコアイメージとのつながりですが、これはlookの持つ「見る」という行為が延長・拡大したものでしょう。というのも、何かをじっと見ていれば、いつの間にかそれに関して色々と考えてしまいますよね。その感覚を表している表現だと思います。

 

また、次のように、asではなくlikeを用いた言い方もあります。

 

例)Look on it like this.

「それについては、こう考えてね」

 

なお、look atでも見出しの例文と同じ意味を表すことが可能です。

 

例)Almost all of us look at him as our leader.

 

 

5.We look on the statesman with favor.

意味:僕らはその政治家を好意的に見ている

目的語パターン:後置型

 

このlook onは「~を(ある感情を抱いて)見る」の意で、見出しの例文中のwith favorのようにどのような感情で見ているかを示す語句と共に使います。

 

逆に言えば、感情を示す語であれば何でもいいので、with+名詞という形にこだわる必要はありません(以下の例を参照)。

 

例)We look on the statesman suspiciously.

「僕らはその政治家を疑いの眼差しで見ている」

 

例)Look on the bright side of things.

「物事は前向きに考えなよ」(直訳:「物事の明るい面を見なさい」)

 

次に、コアイメージとのつながりですが、あるものをじっと見ていれば、好意を抱くか嫌悪するか無関心になりますよね。つまり、見ることと感情を抱くことは繋がっている行為ということ。このように考えればわかりやすいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

さて、いかがだったでしょうか。

 

途中の細かい部分まで読んでくださった方、ありがとうございます。

 

結果として記事が超長文になってしまいましたが、他ではあまり取り上げられない内容までご紹介できたと思います(多分・・・)。

 

繰り返しになりますが、よく出るのは見出しになっている例文のパターンなので、その点はご注意ください。

 

また、この記事に限った話ではありませんが、分かりづらい説明などがありましたら、コメント欄にてお気軽にお知らせください。できる範囲で対応させていただきます。

 

では、また!

 

 

 

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