get up a partyってどんな意味?~他動詞用法のget upその1~【句動詞表現#3】
どうも、ねこらいたーです(= ̄ω ̄=)
Halloweenも間近ですね~
さて今回のテーマはget up(他動詞用法)。
タイトルのget up a partyについては後ほどご紹介します。まずはカンタンなものから片付けていきましょう。
- 初めての方へ
- 1.Can you get me up at 8 tomorrow?
- 2.Get them up against the wall!
- 3.We're getting up a party for the newcomers.
- 4.He's still trying to get up the energy to answer the letter.
- 5.Don't get up too much speed!
初めての方へ
当ブログでは、いわゆる前置詞と空間を表す副詞をまとめて方位詞と呼んでいます。
また、このブログでは、句動詞を紹介するときに、その目的語の位置を次のようにパターン化してご紹介しています。
①:割り込み型
動詞と方位詞を必ず離してその間に目的語を割り込ませるパターン。目的語と方位詞の位置を入れ替えることはできません。
例)get John up 「ジョンを起こす」「ジョンを立たせる」※目的語が「人」の場合
②:後置型
必ず方位詞の直後に目的語を置くパターン
例1)get up a ladder 「ハシゴを登る」
例2)get up to London「ロンドンに行く」
③:準後置型
方位詞の直後に目的語を置くのが普通なパターン。パターン②ほど目的語の位置は絶対的ではないので「”準”後置型」としてあります。
例)put on weight 「体重が増える」
④:入れ替え可能型
文字通り方向詞と目的語を入れ替えできるパターン
例)put the coat on(またはon the coat) 「上着を着る」
⑤:不要型
いわゆる「自動詞+副詞」のパターン。このパターンでは、意味を成立させるのに目的語を必要としません。
例)break up「(関係・友情などが)終わる」
【句動詞表現#2】では、ムダに細かく考察しています。より詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
1.Can you get me up at 8 tomorrow?
意味:明日8時に起こしてくれる?
目的語パターン:割り込み型
これは、【句動詞表現#1】でご紹介したget up(「起きる」)の他動詞バージョンです。
【句動詞表現#2】でご紹介したように、目的語の配置パターンが割り込み型なので目的語が代名詞以外であってもこの意味では「get up Tom」のように方位詞upの後に置くことはできません。
理由は、方位詞upの意味上の主語としてTomが強く意識されるからです。つまり、「Tomをupした状態にする」というSVOC型として意識されるのでget Tom upの順にしかならないのです。
2.Get them up against the wall!
意味:そいつらを壁際に立たせろ!
目的語パターン:割り込み型
何だか、ただごとではない様子の文です。これも【句動詞表現#1】で出てきたget up(「立ちあがる」)の他動詞バージョン。目的語の位置については1.と同じことが言えます。
3.We're getting up a party for the newcomers.
意味:今、僕らで新人歓迎パーティーの準備してるんだ
目的語パターン:入れ替え可能型
これが記事のタイトルにあった表現。「(催し物など)の準備をする」という意味です。入れ替え可能型なのでSVOCに直してget a party for...upとすると分かりやすくなります。
つまり.・・・
パーティーをupの状態にする⇒パーティを立たせる⇒パーティーを立ち上げる
という流れです。
注意点が1つ。Oxford Phrasal Verbs Dictionaryによれば、この意味用法は一応入れ替え可能型ではあるものの、方向詞upを後置したget a party upという形で用いるのは稀なようです。
稀になる理由としては、見出しのa party for the newcomersのように目的語が長くなる傾向があるという事情が考えられます。というのも、一般的に英語は長いものはなるべく後ろにもっていきたがる傾向にあり、また言いやすさという観点からも、upという非常に短い語が最後にくると発話のリズムが悪くなると予想されるからです。
4.He's still trying to get up the energy to answer the letter.
意味:あいつ、返事書くのにまだ踏ん切りがつかないんだよ
目的語パターン:準後置型
このget upは「(気持ち・感情・勇気など)を高める」という意味で使われています。これもSVOCに直してget the energy to...upとすると分かりやすいですね。
5.Don't get up too much speed!
意味:あんまりスピード出さないでよ!
目的語パターン:準後置型
これは慣用的な表現(成句)として使われているようで、get up speedの語順で固定されていると考えてOKです。これも本来はget speed upが元の形で、文字通り「スピードを上げる」と分かりますね。
余談となりますが、ここでふと疑問が浮かびます。一般的にtoo muchは副詞句としても形容詞句としても用いられるので、そこを考慮して見出しの例文をSVOCに直すとget too much speed upとなるか、get speed up too muchとなるかのどちらかになります。前者が形容詞句の場合の語順で、後者が副詞句の場合の語順。さて、どちらが元の形なのでしょうか?
これを考えるにあたって、ヒントとなるものがあります。たとえば「リンゴを食べ過ぎた」と言うとき、tooを用いて英語でどう表現するか考えてみてください。
日本語の発想からすると副詞句too muchを使って「I ate apples too much.」としてしまいそうですが、英語では普通はそのように言いません。英語では代わりに、形容詞句を用い名詞を修飾させて「I ate too many apples.」とするからです。
これと同じことが見出しの例文にも言えます。つまり、元の形はget too much speed upとなります。このまま訳すと「出しすぎのスピードを上げる」という妙な日本語訳になりますが、なるべく名詞を修飾するという英語の性質上、名詞のspeedしか修飾できないので、こうなるのでしょう。
ただし、これはあくまで元の形であって、実際にはget too much speed upとは言わずget up too much speedとなるのでご注意を。
今回はここまで。次回に続きます。
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