句動詞や熟語の学習でも重要!5文型【英文法#3】
どうも、ねこらいたーです(= ̄ω ̄=)
受験参考書などを見ると句動詞は熟語とかイディオムなどに分類されていますが、基本的には5文型で分類できますし、それによって、「どうしてその意味になるのか」が意外とよく見えてくるんです。そこで今回は、皆さんご存知の5文型を軽くおさらいしてみようと思います。
英語、特に英文法嫌いの方にとっては「文型」と聞いただけでアレルギーが出るかもしれませんが、どうかこれだけは押さえてください。パターン学習は効率化の第一歩ですよ!
そもそも文型とは?
一見すると無数にあるように見える英文も実はいくつかのパターンに分類することができます。そして、ざっくりと5パターンに分けたものがいわゆる5文型です。学問的な正確性を追求するなら7文型や8文型なんていうのもありますが、まずはきちんと5文型を使いこなすことが肝心です。
S, V, O, C. Mとは?
ここでは、 S=主語、V=動詞、O=目的語、C=補語、M = 修飾語ということだけ押さえてあればとりあえずOKですが、さらに詳細を知りたいという方は以下の記事を参照ください。
品詞とは?
名詞、代名詞、動詞、形容詞、副詞、接続詞、前置詞、感嘆詞(感動詞、間投詞)のことです。
こちらの詳細についても以下の記事を参照ください。
5文型のイメージって?
文型はイメージで捉えると分かりやすくなります。5ステップでイメージを掴んでください。
ステップ①:
上図のようなS,V,O,C,Mとそれぞれ書かれた空箱を思い浮かべてください。 空のハコですから、まだ中には何も入っていません。
ステップ②:
5文型では、これらのハコを並べるパターンはキホン的に5つです(倒置や疑問文や受動態は除く)。Mのハコは基本的に何処にでも配置できるので、このキホン5パターンには入れていません。
SV
SVC
SVO
SVOO
SVOC
ステップ③:
このキホン5パターンには区別のために名前があります。ハコの数が少ないものから第1文型、第2文型、第3文型、第4文型、第5文型となっています。第2文型と第3文型、第4文型と第5文型はそれぞれハコの数が同じなので注意してください。特に、第5文型は重要です。
SV = 第1文型
SVC = 第2文型
SVO = 第3文型
SVOO = 第4文型
SVOC = 第5文型
ステップ④:
これらのハコはそれぞれ中に入れられるモノが決まっています。ちなみに、以下に出てくる「句」はすべて【英文法#2】でご紹介した「内部関係としての句」に当たります(勝手に名付けているだけですので、よく分からなくても今回の記事内容には支障ありません)。
◎Sのハコ
名詞(句)、代名詞(句)、動名詞(句)、不定詞(句)、that節などの名詞節のうちのどれか
◎Vのハコ
動詞(句)、be動詞+現在分詞、助動詞+動詞の原形、助動詞have+過去分詞のうちどれか
◎Oのハコ ※Sの場合と同じ
名詞(句)、代名詞(句)、動名詞(句)、不定詞(句)、that節などの名詞節のうちのどれか
◎Cのハコ
名詞(句)、代名詞(句)、動名詞(句)、形容詞(句)、動詞の原形、不定詞(句)、現在分詞(句)、過去分詞(句)、前置詞句のうちのどれか
◎Mのハコ
副詞(句)、前置詞句、不定詞(句)、形容詞(句)、現在分詞(句)、過去分詞(句)、because・whenなどの接続詞節、関係詞節のうちのどれか
ステップ⑤:
それぞれのハコに中身を1つずつ入れていけば、文の基本5パターンの完成です
◎第1文型 SV
例) I will go.
「私が行きます」
◎第2文型 SVC
例)He became a teacher.
「彼は先生になりました」
◎第3文型 SVO
例)I got some letters.
「手紙をいくつか貰いました」
◎第4文型 SVOO
例)Robert bought his mother some flowers.
「ロバートは母親に花束を買ってあげました」
◎第5文型 SVOC
例)John made his son wash the dishes.
「ジョンは自分の子供に皿洗いさせた」
5文型の重要事項!
まず、全ての文型に共通する注意点としては、Vのハコに入れられる動詞が文型ごとに決まっているということです。これについては、各動詞の使える文型を辞書で確認する必要があります。
他の重要事項は以下にようになっています。
第1文型
この文型をとれるのは自動詞用法の動詞のみです。また動詞の後ろを全て削除しても(意味は変わるが)文として成立するという点も重要です。
例)I will go to the shopping mall tomorrow.
↓ to以下を削除
I will go.
第2文型
この文型も自動詞用法の動詞のみがなることができます。また、第2文型も第3文型も動詞の後ろに名詞(句)などがくるので一見すると違いが分かりませんが、この2つには明確な違いがあります。第2文型は「S = C」という関係が必ず成り立ちますが、第3文型では「S = C」という関係は通常成り立ちません。具体的な見分け方としては、be動詞を用いて「S is C」のように書き換えて意味が通じれば第2文型、通じなければ第3文型と判断できます。
例1)He became a teacher.
↓
He is a teacher.
意味が通じる。したがって、元の英文は第2文型
例2)I got some letters.
↓
I was some letters.
意味が通じない。したがって、元の英文は第3文型
第3文型
この文型は他動詞用法の動詞のみがとれます。第2文型との違いは上記参照。
第4文型
この文型も他動詞用法の動詞のみがとれます。この文型をとれる動詞の傾向としては、giveに代表されるような「何かを与える」系統の意味を持っているものが多いです。
第4文型と第5文型も形が似ていますが、第2文型と第3文型の区別の仕方と似た方法で見分けることができます。こちらの場合には、OとCの間に主語述語関係があれば第5文型、主語述語関係がなければ第4文型と判断します。
Cにあるのが動詞または動詞類(例えば、現在分詞など)であればすぐに第5文型と判断してOKです。一方、Cにあるのが動詞や動詞類以外である場合には、be動詞を用いて「S is C」という文を作り、意味が通じるかどうかで判断できます。意味が通じれば第5文型、通じなければ第4文型と考えてください。
例1)John made his son wash the dishes.
↓
C部分に動詞の原形があるので第5文型
例2)Robert bought his mother some flowers.
↓
C部分に動詞も動詞類も見当たらないので
「S is C」の文を作成
↓
His mother is some flowers
意味が通じない。したがって元の英文は第4文型
第5文型
この文型も他動詞用法の動詞のみがとれます。この文型をとれる動詞の傾向としては、makeに代表される「AをBという状態にする」系統か、あるいはconsiderに代表される「AをBと考える」系統かのどちらかの意味を持つものが多いです。また。第4文型との違いは上記の通り。
【おまけ】動詞の文型の確認は辞書で!
各動詞がどんな文型をとれるかは最終的にはそれぞれ辞書で確認するしかありません。そこで、辞書で文型がどのように記述されているかについて、第5文型のmakeを例に少しご紹介しましょう。
『 ジーニアス英和辞典』の場合
[SVO do]<人・物・事が><人など>に・・・させる《◆使役動詞:人主語の場合は通例強制的, 物・事主語の場合は非強制的》
[SVOC] a <人・物・事が>O<人・物・事>を・・・にする《◆作為動詞;Cは名詞・形容詞・過去分詞》
SVOCの記号を用いて、各意味の冒頭にそのまま記述されてますね。本記事では、OとCが主語述語関係になっていればSVOCと見なしますが、ジーニアスではCに原形動詞がくる場合と名詞・形容詞などがくる場合を区別して載せています。
『ウィズダム英和辞典』の場合
[[make A do]]<人などが>A<人など>に(嫌がっても強制的に)・・・させる;<物・事などが>Aに(無意識に)・・・させる([!]doは原形不定詞)
[[make A C]]<人・物・事が>A<人・物・事>をCにする([!]Cは[名][形])
[[make A done]]<人などが>A<人・事など>を・・・された状態にする
注)”[!]”は実際には白抜きの赤い四角マーク。
また、”[名]”と”[形]”は実際には四角の囲み文字
こちらは、SVOCではなくmakeそのものを用いて表記されています。また、ジーニアスでは一括りにされていた過去分詞を独立させて明記していますね。
どの辞書を使うにしても、動詞を調べるときにはどの文型で用いられるのかをしっかりとチェックすることをおススメします^^
では、また。
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