getには2通りのコアイメージがある?!【えーご雑学#1】
こんにちは、ねこらいたーです(= ̄ω ̄=)
【句動詞表現#1】では、getの基本イメージ(以下、コアイメージ)は「何かを手に入れる」ことだという前提に立ってお話しましたが、実はこのコアイメージには2通りの説があるんです。具体的には、「何かを手に入れる」という説と「ある状態になる」という説になります。
今回の雑記帳では、これらのうちどちらが基本イメージとして適切なのか見ていきたいと思います。
まずはジーニアス英和辞典(第3版)のgetの項目を参照してみましょう。
「ある状態に達する」が本義。これから<他>の「所有するようになる」「ある状態にする」と<自>の「ある状態になる」の意が生じた
注)<他><自>は実際には丸の囲み文字。また、それぞれ「他動詞」「自動詞」の意
一方、ウィズダム英和辞典(第2版)のgetの項にはこうあります。
原義は「(努力して)(財産などを)獲得する」
本義というのは中核的な意味のことで、原義とは語源的に元になった語の意味ですから、両者は正確には違います。しかし当ブログでの目的の一つは、現代英語で用いられている様々な意味を整理して覚えるのに役立つような、核になる意味を「基本イメージ」として紹介することなので、その条件を満たしていれば本義か原義かはあまりこだわらないようにします。
話が逸れました。
上記の辞書の記述から分かるように、「ある状態になる」という意味をgetの基本イメージだと説明している方々はジーニアス英和辞典に書いてある本義を根拠にしているのでしょう。
また、典型的なイメージである「何かを手に入れる」というのは原義そのものだと分かりますね。ちなみに、現代英語getの(綴り上の)直接的な語源は古ノルド語の"geta"(ジーニアス英和大辞典によれば、意味は「手に入れる」)という語のようです。
さて、上記の2つのイメージはどちらも間違いではないとは思いますが、学習を進めていくうえで有用なのは、やはり「何かを手に入れる」というイメージでしょう。というのは、まずgetと言う単語を見たら英語が苦手な中学生でもこちらを思い浮かべるくらい非常に浸透していますし、また「ある状態になる」というのは「ある状態を得る」という解釈から派生した意味だというように説明できるからです。
ということで、当ブログではgetのコアイメージは「何かを手に入れる」という立場でいきたいと思います。
では、また。
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